健康チェックと病気の予防

せっかく馬を飼いはじめたのに、病気にかかってしまっては元も子もありません。飼う以上、最低限の健康管理はできるようになっておきましょう!

なお、自分では判断できない、症状がよくわからない、とすこしでも不安要素があったなら、自分でどうにかしようとせず、必ず獣医さんに見てもらってください。

健康チェックをする

まずは基本の体温測定から!

馬の様子がおかしいとき、まっさきに行うのは体温測定です。馬の平熱は37.5℃程度。概ね37.0〜38.0℃であれば問題ないといえる範囲です。熱があるようなら、すぐに獣医さんを呼びます。

測り方について説明します。

まず、馬を蹄洗場につなぎます。使う体温計は、ヒトが使う普通の体温計で問題ありません。ただし、水銀体温計は破損したとき危ないので、電子体温計を使いましょう。

これを、馬のお尻の穴に挿します。片手で馬のしっぽを持ち上げ、しっかり深く挿してください。電子体温計の体温表示窓がすこし隠れるくらいまでいれないと、正確に測ることができません。あとはピピピッと音が鳴るまでそのまま我慢…!

ちなみに、慣れていない馬は嫌がって暴れることがあります。そういうときは、ふたりひと組で行うか、いきなりは深く入れず徐々に慣らしていくのがいいでしょう。体温計の匂いをかがせ、お尻にやさしく体温計をあて、大丈夫そうならお尻の穴に入れていくといったような感じです。

内臓音を聞く

馬のお腹(ひばら)あたりに耳をあてます。ちょうど、腸が詰まっているあたりです。耳をすませると「ぎゅるるるるる」という音が聞こえてくるはずです。聞こえてくれば健康!腸がしっかり活動して、消化しているときの音になります。

これが聞こえてこないと大変。腸が詰まり出している可能性があります。腸が詰まると疝痛(=腹痛)につながり、最悪の場合命に関わります。

基本的に、毎日適度に運動ができていて、しっかりボロをしていれば大丈夫だと思いますが、運動が不足したり、餌をあげすぎたりすると消化・排泄がうまくいかないときがあります。そんなとき、この方法で確認してみてください。

心拍数と呼吸数

心拍数は30〜40回/分が正常です。測り方は、心臓の位置に聴診器を当てて音を聴くか、皮膚が薄く血管が太いところに指を当てて測るかします。

呼吸数は8〜15回/分が正常です。測り方は、鼻の前に手を当てて、息が何回当たるかを調べます。

どちらも15秒ほど測定して4倍すると楽にできます。

管理人
正直普段は測定していません…一応測り方だけは知っておいて、獣医さんを呼ぶときには伝えられるようにしています。

ボロ(馬糞)の硬さはちょうどいいかを見る

ボロが馬のお尻から地面に落ちたとき、すこしヒビが入るくらいがちょうどよい硬さといわれています。極端に柔らかかったり、硬かったりというのは何らかの不調をきたしている可能性があります。

病気の予防をする

日頃気をつけたいこと

まずチェックしたいのは、この3つです。

1.清潔な飼育環境であるか
2.適切な給餌ができているか
3.運動がたりているか

1.清潔な飼育環境であるか

馬房や放牧地はしっかり掃除をします。とくに馬房の場合、地面が尿で濡れていたり異臭を放っていないか、必要に応じて換気ができているかなど確認します。

汚れた地面は蹄の病気のもとに、汚れた空気は呼吸器系の病気のもとになります。もちろん、病原体の温床にもなります。

2.適切な給餌ができているか

ひとつめに、餌の保管がしっかりとされていることが大切です。雨に濡れたり、湿気が多い場所に置いておくと、餌が腐敗していきます。腐敗した餌をあげるのは当然NGです。水もきちんと清潔なものを与えます。

また、餌の量と回数は適切でしょうか。量が多すぎたり、回数が少なすぎると、病気のリスクが高まります。

3.運動がたりているか

一日中馬房のなかで過ごす、といったことはないようにしてください。馬は歩くことで血行をよくし、消化器官のはたらきを活発にします。これは疝痛予防になります。

また、運動がたりないと脂肪がついて太りすぎになる可能性があります。太りすぎはヒトとおなじで様々な病気のもとです。

馬をよく観察しておくことも大事

病気の兆候があらわれたとき、馬はかならずいつもとは違った行動や仕草をします。やけにじっとして動かない、しょっちゅう横たわる、餌に興味をしめさないなど。餌を食べないなどは明らかですが、たまに「なんとなくいつもとちがうな」ということがあります。
そういった小さなサインを見逃さないためにも、日頃から馬をよく観察しておくことは、とても重要なことだと思います。

 

予防接種をうける

馬の代表的な伝染病には、「馬インフルエンザ」「日本脳炎」「破傷風」「伝染性貧血」の4つあります。最初の3つは、予防接種を受けることで防ぐことができます。万が一伝染病にかかってしまった場合、伝染の拡大を防ぐために殺処分されてしまうということです。愛馬を守るためにもうけておきたいですね。

ちなみに「伝染性貧血」に関してはワクチンも治療法も開発されてないため、感染が確認された時点で殺処分されてしまうそうです…そのため「伝染性貧血」に関しては定期的な検査(伝ピン検査)が義務づけられています。愛玩としての馬は5年に1度のようです。

予防接種などの頻度・タイミング

予防接種については、こちらの軽種馬防疫協議会のサイトが参考になります。3歳以降の馬であれば、5〜6月に3種混合ワクチン・その4週間以上後に日本脳炎ワクチン(2度目)・11月ごろに馬インフルエンザワクチン(2度目)を接種することになります。

伝ピン検査については、まず前回の検査がいつ行われたかを確認する必要があります。「馬の検査、注射、薬浴、投薬証明手帳」と呼ばれる黄色い手帳が一頭ずつ発行されているので、それを確認します。

 

駆虫剤をあたえる

馬のお腹のなかには、寄生虫がいることが度々あります。そのままにしておくとどんどんお腹のなかで大きくなって、馬が吸収するはずの栄養が寄生虫にとられてしまいます。

薬剤の種類や投与回数について正確な情報がわからないのですが、私の牧場では「エクイバランペースト」という駆虫剤を半年に1回投与していました。このあたりは獣医さんに聞いてみるのがいいかもしれません。投与は誰でもできますが、最初は獣医さんにやり方を見せてもらえばいいと思います。


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