馬がもつ特殊能力とは?

”逃げる”という生存戦略

「視野が広い」「群れで生活する」「走るのが速い」・・・こういった馬の特性はすべて、”逃げるため”に進化するなかで身につけてきたものです。ほかの草食動物は、ある程度反撃するための武器を備えていますよね。ゾウなら牙、シカなら角、といったように。
しかし馬は一切武器を持ちません。反撃する手段を捨ててまで、逃げることに特化してきました。いかに素早く敵に気づき、逃げ出すか、ここが勝負の分かれ目になります。

戦うという選択肢を捨て、走って逃げることで生きのびる。それが馬の生存戦略だったのですね。

そしてそのために、馬はさまざまな特殊能力を備えることになります。

 

 

馬に備わる特殊能力

いくつか例をあげてみたいと思います。

敵を素早く察知するための能力
350度のスーパー視野! 視野は350度にも及びます。真後ろ10度が死角のため、後方から近づく物陰には特に敏感です。
自由自在に動く耳、まるで追跡レーダー! 左右の耳がクルクル動きます。それぞれ独立してほぼ180度動かせるので、全方位の物音を拾うことができます。
立ち寝ができる! 敵を察知したらすぐに逃げ出せるように、立ったまま寝ることができます。横になるのはほんの数十分だけです。
馬語の使い手! 主にボディランゲージを使った馬独自の言語によって情報や意思の伝達を行い、生存確率を高めています。
速く遠くへ逃げるための能力
驚愕の一本”指”走り! 大昔は4本指の脚でした。大地を速く駆けるために他の指を退化させ、中指1本だけ進化させて今の蹄になりました。
草食動物界で最大の心臓! サラブレッドの心臓は体重比1%を占め、草食動物のなかでは最大です。ちなみにヒトは体重比0.4〜0.5%です。
決して歩みをやめない〜ボロしながら走れる〜 肉食動物に追われている最中、きゅうにボロがしたくなった!なんてこともあるでしょう笑。走りながらボロができるようになっています。
全身冷却機能!泡状の汗をふく 体温調節を目的に汗をかく動物はごくわずかです。馬はヒトのような汗に加え、泡状の汗をかくことで効率的に体温を下げることができます。

 

だれよりも臆病ないきもの

とにかく走って逃げる。そのために進化してきた馬は、どんなちいさな変化にも敏感です。聞き慣れない物音がしたら、まず走って距離をとり、その後に振りかえって確認をする、という行動をとるほどです。

つまり、必然的に臆病な性格にならざるをえません。

いつ命を狙われるかわからない。
そして、自分たちは走って逃げる術しかもたない。

そういういきものだということを、しっかり理解することが大切です。

もちろん、長年飼われてきた馬など、人工的な環境に慣れた馬はちょっとやそっとのことでは驚かない、気にしないということもあります。

ただ、本来的には臆病であるということです。

 

馬と接するときは

臆病というのは何に対して臆病なのか。

それは、自分たちの命を狙う者=肉食動物に対して、ですよね。

つまり、ヒトが馬と接するときも、肉食動物のようなアプローチをしてはダメということになります。

具体的には、

・後ろから近づく
・物陰から突然姿を見せる

などですね。

これは馬に近づくときの注意点です。

ほかには、

・力づよく叩かない
・素早い動きをしない

などでしょうか。

基本的には、優しい気持ちをもち、ゆったりした動作で接する、ということが大切になります(調教や馴致のときはまた別です)。

臆病で繊細ないきものであるということを、忘れずにいたいですね。

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